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20171106

【和訳】Paolo Nutini - Funky Cigarette

(アルバム"Sunny Side Up"より)

Well, I smoked this thing one night out as a bet
And they told me it was kinda like a funky cigarette
And I can still remember my first draw
And all those funny things I saw
ある晩 度胸試しのつもりで あるモノを吸ってみた
聞いたところによると それは一種のファンキー・シガレット
今でも覚えてる あの初めての"ひと口"と
目に映る奇妙な現象の数々

When I smoked my first funky cigarette
Well, I opened up my best friends biscuit tin
And there's no rich teas or custard creams
Just cigarettes and skins
初めてファンキー・シガレットを吸った時のこと
親友が持ってたビスケットの缶を開けたら
そこには高級な茶葉も カスタードクリームも
入っちゃいなかった
そこにあったのは単なる シガレットと巻紙

And then he handed me a bag of green
The biggest bag I've ever seen
And I rolled my first funky cigarette
And since that day I seldom have declined
そしたら奴は僕に一袋の大麻を手渡した
それまで見たこともないほどデカい袋だった
そして僕は初めてのファンキー・シガレットを巻いた
あの日以来 僕は滅多に落ち込まなくなった

And I maintain this love affair
With these green herbs of mine
You can keep your pills and trips and lines
Expensive beers and fancy wines
僕のとっておき 緑のハーブとの間では
今も恋愛関係が続いている
クスリもトリップ体験もポエムも
高級なビールも極上のワインも要らない

'Cause I just want a funky cigarette
だってファンキー・シガレットさえあればいい

And nowadays it's harder to disguise
That wondering old sedated look
That glares across my eyes
Well, if you're like me I'm sure you'll find
That you don't really seem to mind
'Cause you just had a funky cigarette
そうしてこの頃では
僕の眼にギラギラと差す
例の不思議そうな それでいて妙に平静な雰囲気を
隠すのがますます難しくなっていく
まあ 君も僕と同じなら いずれ気付くだろうよ
そんなことはどうだっていいことなんだって
だってそりゃ ファンキー・シガレットをやったからだって

Go on now go, walk out that door
She said, don’t turn around now cuz you're not welcome anymore
Oh, now go, walk out that door
She said, don’t turn around now cuz you're not welcome anymore
Oh, One more time
Yeah, One more time
Ah, I feel so good
I wanna boogy, I wanna boogy the whole day through
さあ行きなさいよ
ドアから外へ出ていきなさいよ
彼女は言った
振り返らないで
だってもうあんたはお呼びじゃないの
さあ行ってよ
出ていきなさいよ
彼女は言った
振り返らないで
だってもうあんたはお呼びじゃないの
ああ もう一度
そうさ もう一度
ああ… 気持ちがいい
ブギーしたい
一日中ブギーしていたい

20150923

【海外記事】Paolo Nutini interview: 'This is a new beginning for me'

Digital Spy.でのインタビューより。

******

前作までの2枚はイギリス国内だけでも3300万枚の売り上げがありましたが、それは今作のリリースへのプレッシャーになりましたか?
「いいや。どちらかと言えば、おかげで気が楽になった。当然のごとく、僕は批評家たちのお気に入りってわけではないから、NMEのレビューを気にする必要もない。むしろそれが理由で批評を気にしすぎることも批評に流されることもなく済んでる。おかげでどこかの集まりに顔を出して馴染みになる必要はないし、カメラの前に立つこともないし。」

Teen Choice Awardsとは無縁、ということですね?
「その通り!そういうことは望んでない。ニコニコした顔でみんなの前に立ったり。目の前でお尻を丸出しにしてるマイリー・サイラスが死物の塊か何かを舐めてる側に立ったりね。」

あなたの音楽についての批評はどう受け止めていますか?
「人は誰でも時にはグサっとくる言葉を言うもので、そういういう事実をいつも頭の片隅に置いてるんだと思う。僕自身に対する非難を受けたこともある。誰かから何かしらの理由で。でも僕の音楽が気に入らないっていうなら仕方ない。でも誰かの自信を揺らがせたり落ち込ませたりして、その人のやっていることを止めさせることだけが目的だった場合は、『あれは良くない。あれはああじゃない』どころじゃない、悪意のある言葉が出てくる。人は誰でも、何かすごいことを成し遂げたいと思っている部分があると思うし、他人がそういう部分に口出しすべきじゃないと思う。」

Caustic Loveはどんなアルバムですか?
「僕にとってこのアルバムは新しい物事の始まり。僕にとっては、この5年で色んな曲を書いてきて、今回がその初めての発表の機会になる。収録曲は最初の12~15のアイデアで、残りも世に出す準備ができていて、今のところ分かるのはそこまで。とりあえず前に進もうって時もあるよね。この先いつどこで何があるか、どんな障害に直面するかは分からないけど。だから僕のプランとしては、これからの数年は可能な限りクリエイティブな作曲家として生きて、僕の中にある音楽と思考の全てを絞り出すということ。妥当で教養ある面もあれば、もしかしたら物凄くミソジニストな面も出てくるだろう。分からないけど、かなり無知な、人には好かれない面もあるだろう。でもそういうことは気にしない。何が起きるか確かめよう。とにかく、そういう全てをこの先数年かけて絞り出そうと思ってる。」

60年代の世界観を打ち出した今作ですが、作曲の段階で影響を受けた音楽はありますか?
「音楽に関してはそれほど新しくはないものをよく流してた。昔聞いてた90年代の音楽。ヒップホップ感が強い、昔かなりファンだったD'Angeloみたいな、でもそれほど好んで聞いてはいなかった音楽。Massive Attackで初期のトリップホップに立ち返ったりもしたし、TrickyのMaxinequayはこの先も僕のお気に入りの一枚であり続けるだろう。だから新作はプログラム・ビートが醸し出す雰囲気以上のものがある作品になった。」

音楽的に言えば、安全地帯を出たということですね?
「たぶんね。技術的な点については、これまでにないほど野心的に取り組んだ。ドラムマシンもギターペダルも使ったし、サンプリングもたくさん試した。これが懐古的なアルバムだとは思わない。僕自身の持つ視点で書くわけだから、僕の耳で聞く分には、難解すぎる曲はひとつもない。"車輪の再発明"をしてるわけじゃあるまいし。アルバムに込めた野心に見合うよう実力を伸ばす。他の何よりも、それこそが僕の仕事の一番大事な部分かもしれない。それには、そういう考えを人々の心に届けて、彼らの想像力を掻き立てることも含まれる。僕と一緒に演奏したがってくれるミュージシャンの自由度も上がっている。」

良い気分でしょう?自分と仕事をしたがってくれる人たちがいるなんて。
「そんな人たちが、僕も一緒にやってみたいと思う人たちだった時には、特にね。」

Caustic Loveからはより成長したパオロを感じることができます。ご自身ではそう思いますか?
「それが僕を表す言葉かどうかは分からないし… それがどんな段階を指しているのか、どんな見解なのかも分からない。昔よりは自分のことに責任を持ってる。様々なレベルで、自分の面倒は自分で見なくちゃいけないって視点に立ってる。悪癖をひとつも持ってない人間なんていない。それはコーヒーか、砂糖か。コカインか、マリファナかもしれない。そういう悪癖を何とか自分で制御することが自分の面倒を見るってことだ。自分でやらなきゃ他に誰がやってくれるの?って話。そういう意味では、僕は先んじている。成長したか?どうかな。他の面ではもっと成長してるはずだから。僕が成長したかどうかは、友達か両親か、僕と親しい人に聞いてみるといいよ。僕は自分の人となりが持つ全ての面を受け入れたいし、どれひとつとしてその価値を落としたくない。要はそういうことが自分の身に起こる度に自分自身への理解が深まって、自分への言い訳が減っていく。弱みを見せれば、誰かにそこを掴まれて攻撃されるかもしれない。そもそもそういう部分を後ろめたく感じていなければ、そのことについて嫌な思いをさせられることもない。失敗したら、少なくとも失敗したことに気付いて、それが何なのか確認して、失敗を受け入れて、そしてできれば改善する。」

今年のグラストンベリーでは出演枠がランクアップしましたが、つまりステージに上がる前の、お行儀よく過ごさなければならない日中の時間が増えたということですよね。
「それについては適切な精神状態を保たなければいけないね。楽しむべきだし、盛り上がるべきだし、楽しめることは良いことだと思う。誰だってそうしたいだろう。グラストンベリーではそれが普通だ。『よし、出来るだけ早く行って、めちゃくちゃはしゃごう』ってね。でもそこにはもうひとつのグラストンベリーがあることを忘れちゃいけない。呂律が回らなくなるのはごめんだ。酔い潰れて、みんなが楽しみに見に来てるステージにすら上がれないなんてありえない。そういうのをやりたがる人も、もちろん、中にはいるわけだけど。」

なぜあなたはいつもステージ上で酔っ払っていると思われてしまうのでしょう?
「酔ってステージに上がったことはないよ。人生で一度もない。ほとんどの人が僕のところにやって来て『おい、めちゃくちゃ酔ってたな。すげー良かったよ、ベロベロになっててさあ!』って言ってくる。妙な話だけど、おかしな動きのダンスのせいか、もしくは自分の世界に入り込むせいかもしれない。その場のノリや雰囲気によっては飲んじゃうかもしれない。でも出来上がった状態でステージに上がることはないだろうね。そういう自分を見せるためにお金をもらうなんて、ありえないから。」

20141111

【和訳】Paolo Nutini - No Other Way

(アルバム"Sunny Side Up"より)

もちろん当時の彼女テリのために書いた曲。



Darlin'
My frustration
It gets me, it gets me where it hurts me most
Like five rapid to the gut it's not so easy to see
ダーリン
苛立ちが
募る苛立ちが
僕の一番痛いところを突く
5速の勢いで胸に一撃を食らうような
傍目には分からない衝撃

And I've been gone far, far too long
To expect you not to change even a little bit
And I guess I hope I'm still the kind of guy
Your needin' for your fool
君が少しも変わらずにいてくれると
期待することもできないほど
あまりに長い間 あまりに遠く離れていた
けれど 君が自らの愚か者にと選ぶ相手は
どうか今も 僕であってほしい

Cuz life's a ball here on the road and these four wheels
Oh but something about the whole thing
It doesn't feel real
車で旅回りする
こんな人生も とても楽しいけれど
ここに存在する全てが
どこか現実味を欠いている気がする

Work my days for you
Cuz I love you girl, I don't want you
I need you
And I can't see no other way
毎日 一生懸命働くよ
君のために
だって 君を愛しているから
君が欲しいのではなくて
君が必要だから
僕には他にどうしようもない

Darlin'
I work my days for you
Cuz I love you girl, I don't want you
I need you
And I can't see no other way
ダーリン
毎日 一生懸命働くよ
君のために
だって 君を愛しているから
君がほしいのではなくて
君が必要だから
どうしようもないんだよ

This separation
It really gets you thinkin'
And all those used up cliches
Well they've worn off in the wind
こうして離れていると
どうしても君は悩むだろうし
使い古された口説き文句も
風化して 色褪せてしまう

And I, I wonder if your half as innocent as you assure me
Or if you thank him for his time and just never call again
君が保証してくれたように
君は今も変わらず 純粋なままだろうか
それとも君は
男が費やした時間にお礼を言って
二度と電話はかけないつもりだろうか

Oh oh
And after all the lights and shows and long hope lanes
It'd be you and me again
But until then
眩しい照明や 舞台や
希望に溢れた長い道のりを越えた先で
もう一度 君と僕だけの暮らしを取り戻せる
けれどその時までは

I work my days for you
Cuz I love you girl, I don't want you
I need you
I cant see no other way
毎日一生懸命働くよ
君のために
だって 君を愛しているから
君がほしいのではなくて
君が必要だから
どうしようもないんだよ

Oh darlin'
I work my days for you
Cuz I love you girl, I don't want you
I need you
And I can't see no other way
ああ ダーリン
毎日一生懸命働くよ
君のために
だって 君を愛しているから
君がほしいのではなくて
君が必要だから
どうしようもないんだよ

Oh love
I'm home
So love me
And I'm home babe
Oh so touch me
ああ 愛しい君
帰ってきたよ
さあ 僕を愛しておくれ
ベイビー ただいま
さあ 僕に触れておくれ

Yeah
I'm home
So kiss me, like you do
Kiss me babe
Baby
But I'll do it to you
そうだよ
帰ってきたんだよ
いつもみたいに キスしておくれ
ベイビー キスしておくれ
だけど僕からさせておくれ

I want you babe
I'm, I'm home babe
So take me in your arms
Oh babe, baby
Love me like you do
Oh kiss me like you do
And baby you bet I'll do it to you
Hold me like you do
ベイビー 君がほしいよ
ねえ ベイビー 帰ってきたよ
その腕で抱きしめておくれ
ベイビー ただいま
いつもみたいに 僕を愛して
いつもみたいに キスしておくれよ
僕にそうさせてくれ
いつもみたいに 抱きしめておくれ

【和訳】Paolo Nutini - Last Request

(アルバム"These Streets"より)



iConcerts


Slow down, lie down
Remember it's just you and me
Don't sell out, bow out
Remember how this used to be
落ち着いて
横になって
思い出して
僕らに係るのは 君と僕だけ
投げやりに諦めないで
思い出して
かつての二人の姿を

I just want you closer
Is that alright?
Baby, let's get closer tonight
ただ君と近付きたい
構わないだろうか?
ベイビー
寄り添いあおう
今夜だけでも

Grant my last request
And just let me hold you
Don't shrug your shoulders
Lay down beside me
Sure I can accept that we're going nowhere
But one last time let's go there
Lay down beside me
最後の頼みを聞いてくれる?
抱きしめさせてくれるだけでいい
肩をすくめないで
僕の隣に横になって
そうだね
二人で辿り着く幸せな未来なんて
もうどこにもないけど
最後にもう一度だけ あの頃に戻って
僕の隣に横になって

Oh, I've found, that I'm bound
To wander down that one way road.
And I realise all about your lies
But I'm no wiser than the fool that I was before.
もう分かってる
僕はこれから
あの一本道を彷徨うことになる
それに 君の嘘にも気付いてる
でも僕は 愚か者だったあの頃から
何一つ変わっていない

I just want you closer
Is that alright?
Baby, let's get closer tonight
ただ君と近付きたい
構わないだろうか?
ベイビー
寄り添いあおう
今夜だけでも

Grant my last request
And just let me hold you
Don't shrug your shoulders
Lay down beside me
Sure I can accept that we're going nowhere
But one last time let's go there
Lay down beside me
最後の頼みを聞いてくれる?
抱きしめさせてくれるだけでいい
肩をすくめないで
僕の隣に横になって
そうだね
二人で辿り着く幸せな未来なんて
もうどこにもないけど
最後にもう一度だけ あの頃に戻って
僕の隣に横になって

Oh, baby, baby, baby,
Tell me how can, how can this be wrong?
ああ ベイビー
ベイビー ベイビー
どうして?
どうしてこのままじゃいけないの?

Grant my last request
And just let me hold you
Don't shrug your shoulders
Lay down beside me
Sure I can accept that we're going nowhere
But one last time let's go there
Lay down beside me
最後の頼みを聞いてくれる?
抱きしめさせてくれるだけでいい
肩をすくめないで
僕の隣に横になって
そうだね
二人で辿り着く幸せな未来なんて
もうどこにもないけど
最後にもう一度だけ あの頃を思い出して
僕の隣に横になって

Yeah, lay down beside me
僕の隣に横になって

One last time let's go there
Lay down beside me
最後にもう一度 あの頃に戻って
僕の隣に横になって

20140724

【和訳】CHVRCHES - Recover

(アルバム” The Bones Of What You Believe”より)





Carved earth, cold
Hiding from you in this skin, so old
I'll come clean
Everywhere everyone knows it's me
切り開かれた大地
―冷たい
この皮膚の内側で あなたから隠れてる
―ずっと前から
白状するわ
どこへ行っても 誰もがわたしを知っている

And if I recover
Will you be my comfort
Or it can be over
Or we can just leave it here
So pick any number
Choose any color
I've got the answer
Open the envelope
そして元通りの自分を取り戻したら
あなたがわたしの安らぎになってくれるのかしら
それとも 全部終わってしまうのかしら
あるいは ここに捨ててしまってもいいわ
だから 好きな数字を引いて
好きな色を選んで
答えはわたしが持ってる
封筒を開けてみて

I'll give you one more chance
To say we can change or part ways
And you take what you need
And you don't need me
もう一度チャンスをあげるから
言ってよ
「やり方を変えようか」
「それとも 道を別れようか」
そしてあなたは必要なものを手にする
けれどあなたは わたしを必要とはしてくれない

I'll give you one more chance
To say we can change our old ways
And you take what you need
And you know you don't need me
もう一度チャンスをあげるから
言ってよ
「古い生き方を変えよう」
そしてあなたは必要なものを手にする
けれどあなたは わたしを必要とはしてくれない
わたしのことなんて 必要ないんでしょ

Blow by blow
Honest in every way I know
You appear
To face a decision I know you fear
丹念に丁寧に
あらゆる面で誠実に
そうよ
あなたは現れ
恐ろしい決断に 敢然と立ち向かう

And if I recover
Will you be my comfort
Or it can be over
Or we can just leave it here
So pick any number
Choose any color
I've got the answer
Open the envelope
そして元通りの自分を取り戻したら
あなたがわたしの安らぎになってくれるのかしら
それとも 全部終わってしまうのかしら
あるいは ここに捨ててしまってもいいわ
だから 好きな数字を引いて
好きな色を選んで
答えは持ってるから
封筒を開けてみて

I'll give you one more chance
To say we can change our old ways
And you take what you need
And you know you don't need me
もう一度チャンスをあげるから
言ってよ
「古い生き方を変えよう」
そしてあなたは必要なものを手にする
けれどあなたは わたしを必要とはしてくれない
わたしのことなんて 必要ないんでしょ

Blow by blow
Honest in every way I know
You appear
To face a decision I know you fear
丹念に丁寧に
あらゆる面で誠実に
そうよ
あなたは現れ
恐ろしい決断に 敢然と立ち向かう

20140503

【雑談】パオロ・ヌティーニの観ておくべきライブ映像10選。

2014年4月、5年ぶりとなる3作目のアルバムCaustic Loveを発表するパオロ。続く5月の来日公演までの期間、パオロについての紹介記事をちょこちょこ書いています。
来日キャンセルになってしまいましたが、リアレンジの時を夢見て。一人でも多くの人がパオロの魅力を知って、パオロを好きになってくれるように。アルバムを買ってくれるように。少しずつですがわたしの知っている限りのことを紹介できたらと思います。

パオロは何といってもライブの人。今回は今までに観たライブ映像の中からお気に入りを10本選んでみました。タイトルをクリックすると個別の和訳記事に移動します。

******

High Hopes (T in the Park 2009)
Sunny Side Upプロモーション以降はバンドの平均年齢がかなり高く、アルバムの歌詞の内容も隠居したおじいちゃんが書いたようなものが多いです。その中で珍しくこの曲は青年から年長者へ向けた視点で書かれた、少し若い内容の曲です。歌い方も同時期の他の曲に比べたら少し若い。



New Shoes (Eden Sessions 2010)
陰鬱な雰囲気の曲が多いThese Streetsの中で、物凄く明るくてポップな曲。アメリカに進出して一番人気だったのはこれだったと思います。パオロの曲はCD音源とライブでは全く違う魅力があって、どちらも素晴らしいです。この曲もCD音源では軽やかに、爽やかに、という印象が強く、ライブでは内側から溢れ出るエネルギーを感じるような仕上がりになっています。



Million Faces (Glastonbury 2007)
パオロの曲には一曲も捨て曲がないのは間違いないのですが、切々としたラヴソングはThese StreetsではLast RequestやRewindがあって、さらにSunny Side UpではNo Other Wayというかなりヘビーな一曲があるので、どちらかといえば影が薄い曲なのかなと思います。でもわたしは大好きな曲で、ベストトラックを選ぶなら間違いなくこの曲をリストに入れます。2007年はまだまだデビューしたての新人で、それでもこんなに堂々としているのですが、やはりまだ若さがあって、歌い方も若干おじいちゃん化してるかな?程度なのが今見ると新鮮です。



Pencil Full of Lead (Later... with Jools Holland)
ジュールズ楽団のホーン隊が豪華なのと、ウッドベース(いつもはエレキ)がこの曲の雰囲気にすごく似合ってるなあと思います。たぶんこの中で一番年下なのに、誰よりも年よりに見えるのが凄い。



Scream (Funk My Life Up) (BBC Radio1 2014)
ゼイン・ロウでトラック初披露になってすぐに公開されたこのライブ版。ブランクを経ての新作に少し不安だったものの、これを聞いて期待しか感じなかった。



Last Request (iConcerts 2010)
2010年はSunny Side Upのプロモーション時期だったので、These Streetsの曲もそれに合わせた癖のあるアレンジが多かったように思います。Last Requestも当時はもっと朗らかに軽さのある声で歌っていたので、こんなにしっとり歌う姿が、わたしの目には珍しく映りました。These Streetsの頃の繊細さを感じられて魅力的です。



10/10 - Alloway Groove (Sziget 2012)
Alloway GrooveはThese Streets収録のラストトラックで、当時から今でも大体アンコールの最後に演奏しています。Sziget 2012のセットは陽気や観客の雰囲気も含め素晴らしいので、繰り返し観ています。是非大画面表示にしてご覧下さい。わたしはお気に入りのバンドがフェスに出る時、できるだけ夕暮れから夜にかけてのステージで見たいなと思うのですが、パオロの場合は、例えばもしもフジロックに出演なんてことになったら、ティータイム辺りのグリーンステージでビール片手に見たいなといつもこの動画を見て思っています。



These Streets (Paléo Festival 2010)
デビューアルバムのタイトルトラック。ギターだけのシンプルな構成と歌声に照明もよく合っていて素敵だなと思います。18歳で書いたとは思えない歌詞。進学で実家を離れた時、よくこのアルバムを聴いて、この曲を何度もリピートしてたことを思い出します。



Jenny, Don't Be Hasty (Live in Roma 2010)
These Streetsは夜のアルバムだと思います。このライヴは出だしでブレがあって完璧とは言えないのですが、アウトロが素敵で、会場の暗さが曲に合っていて気に入っています。



Funky Cigarette (Lowlands 2009)
この曲もほぼ毎回演奏しています。普段に比べれば小規模ながらも楽しそうに演奏するバンドや、ファンキーシガレット(=マリファナ)を吸ってぶっ飛んでるような顔を見せるパオロがすごく可愛い。ジャングルブックのキング・ルーイのフィギュアが飾ってあるのは、ここでもI Wanna Be Like Youを演奏したからだと思います。



******
パオロはこれまでに数多くのカバー曲(全部で100曲くらい?)を披露してきました。どの曲も本家に引けを取らない、あるいは本家を越えていると思わせるような出来で、シンガーとしての実力が充分に発揮されています。
そんなカバー曲の中からも、お気に入りを少しだけ紹介します。

Time To Pretend by MGMT (Pink Pop 2010)
MGMTの楽曲は今まで色んな人たちにカバーされてきました。特にTime To PretendはMGMTのデビューシングルにしてKidsと並ぶ大ヒット曲。2008-2009年の間には、プロもアマも関係無く、ライブ会場やネット上で、こぞってカバー合戦を繰り広げていたように思います。
その中でもパオロのカバーは群を抜いて素晴らしい。頻繁に演奏していたのはちょうどSunny Side Upのプロモーション中で、アルバムの中に混ざってても全然違和感ないなと思ってしまうほど、自分のものにしていたのが印象的でした。



Daydream by The Lovin' Spoonful
フルバンドのスタジアムとアコースティックのインストアでは演奏が違うのは当然ですが、大きな会場と小さな会場にいるパオロにはどちらも全く違う表情があって、驚かされます。



Wake Up by Arcade Fire
パオロは古いレコードばかり聴いてるわけではなくて、最新の音楽も好きなんです。ただそれをパオロがカバーすると、50年前からある名曲のように聞こえてしまうんです。アーケイド・ファイアはかなり壮大で、オリジナルももちろん大好きですが、パオロはそれとは全然違う魅力を引き出しているなと思いました。



******
いかがだったでしょうか?いつかこんなライブの数々が、日本で観れる日が来るといいですね。

20140430

【和訳】Paolo Nutini - Let Me Down Easy

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/9 修正済み

コーラスとしてサンプリングされてるのはBettye LavetteのLet Me Down Easy。

******

Let me down easy
Though your love for me is gone
Let me down easy
Since you feel to stay is wrong
がっかりさせないでちょうだい
わたしへの愛が消えたのなら
がっかりさせないでちょうだい
ここにいるのは間違いだと思うなら

We are broken by others
But we mend ourselves
We take comfort in strangers
But I don't think it helps
If every fool wore a crown
I would be a king and not a clown
Cause love can be
Closer than our hands and our feet
人は他人の手によって傷つけられる
けれど人は自分の力で立ち直る
見知らぬ誰かに慰めを求めても
助けになるとは思えない
愚か者が皆 王冠を被っていたとしたら
僕は王様であって 道化師じゃない
だって愛は
この手足よりも
近くにあるものかもしれないから

But it's lost on me
It's lost on me
けれど 僕には
僕には理解できない

Let me down easy
Though your love for me is gone
Let me down easy
Since you feel to stay is wrong
がっかりさせないでちょうだい
わたしへの愛が消えたのなら
がっかりさせないでちょうだい
ここにいるのは間違いだと思うなら

There was no sweeter fruit than this
With no taste of bitterness
It was so fresh and sweet before
But I can't taste it anymore
これほど甘い果実は初めてだった
渋味の欠片も感じさせない
前は新鮮で甘かったけれど
今では失われた その味わい

I was like a man with no cares
I had everything but lost it
But it's lost, lost on me
僕には悩みなんてなかった
全てを手にしていた
けれどその全てを失ってしまった
僕には理解できなかった

Let me down easy
Though your love for me is gone
Let me down easy
Since you feel to stay is wrong
がっかりさせないでちょうだい
わたしへの愛が消えたのなら
がっかりさせないでちょうだい
ここにいるのは間違いだと思うなら

On a better day
we'd be waiting on our corner
Selling dreams of redemption
But this time you've gone your way
So I'll go mine
Out of sight, out of love, out of time
遠い未来のいつの日か
二人で街角に立ち
救出という夢を売ろう
けれど今回は 君は君の道を進んだ
だから僕は僕の道を行くよ
視野を失い
愛を失い
時の流れを見失い

Let me down easy
Though your love for me is gone
Let me down easy
Since you feel to stay is wrong
がっかりさせないでちょうだい
わたしへの愛が消えたのなら
がっかりさせないでちょうだい
ここにいるのは間違いだと思うなら

【和訳】Paolo Nutini - One Day

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/11 修正済み

Cherry Blossomと同じく、2012年頃にはライブで演奏していた曲。今回のアルバムに入ってるラヴソングはどれもこんな風に切ない歌詞ばかり。
******

From the corner of my eyes
To the back of my mind
I recognized what you mean to me
And all the corners of our picture
Are a long time frayed
They still symbolize what you mean to me
目の端から 脳裏に至るまで
僕にとっての君の価値が
はっきりと見て取れる
僕らの写真の四隅は
長い月日を経て ぼろぼろになり
僕にとっての君の価値を
今も体現している

You ask me to remember
A kiss is but a kiss
Like I'd be a fool to want more from you
「覚えておいて」と 君は言う
キスはキスでしかないのだと
君からそれ以上を望むのは
愚か者のすることだと言うように

And I'm gone in a while
I'll be gone in a while
I'll be gone in a while
It's all that I do
もう少ししたら 出ていこう
あと少ししたら 出ていこう
そうするしかない

I'll cry and you cry and we'll cry
Till the rain turns black
And the devil moon clings to us
And for a moment there is beauty
It's not a simple yearning woman
But sometimes it feels like it's all I've gotten
It's all that real
僕は泣くだろう
君も泣くだろう
僕らは声をあげて泣くだろう
雨が黒く染まるまで
そこへ悪魔の月が 僕らに腕を回し
そしてほんの一瞬 美が生まれる
単なる憧れではないんだよ
けれど自分にはそれしかないんだと
そう感じることもある程
その全てが現実的で

And I ask you to remember
A kiss is but a kiss
Like you'd be a fool to want more from me
覚えておいてくれるね
キスはキスでしかない
僕からそれ以上を望むなんて
愚か者のすること

And I'm gone in a while
I'll be gone in a while
I'll be gone in a while
It's all that I do
もう少ししたら 出ていこう
あと少ししたら 出ていこう
そうするしかない

From the corner of my eye
Through the back of my mind
I recognize what you mean to me
目の端から 脳裏に至るまで
僕にとっての君の価値が
はっきりと見て取れる

Runaways and promises captured in one kiss
We hide and we seek what we squander
That there's more
Something more than this
キスひとつに宿る
逃亡者たちと誓いの数々
僕らは身を隠し
手放した以上の何かを
探し求める
きっと今以上の何かがあると信じて

And I'm gone in a while
I'll be gone in a while
I'll be gone in a while
It's all that I do
もう少ししたら 出ていこう
あと少ししたら 出ていこう
そうするしかない

【和訳】Paolo Nutini - Numpty

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/7 修正済み

タイトルのNumptyはスコットランドのスラングで、言動や行動からある話題における知識が欠けていることを露呈してしまう、それによって周りの人が面白がるような人のことを指すそうです。本質を知らずに外見だけで全てを理解したような気になっている人のこと。

ちなみにパオロはScreamを初披露したBBCラジオの番組で「Numptyをアルバムタイトルにするつもりだった」と語っていました。Caustic Loveのcausticは苛性ソーダの「苛性」、あるいは「腐食性」以外にも「辛辣な」という意味があります。物悲しいラヴソングが多いこのアルバムにはぴったりなタイトルだなと思います。
******

Building a house so we can fall at the first brick
If the cement don't stick
But I've been told
That it only gets harder from there!
家を建ててみようか
セメントがくっつかなければ
最初の煉瓦で頓挫しちゃうね
だけどこう教わったよ
そこから大変になる一方だって

Hmm, I said now that I'm young I just do what I do
I don't second guess too much
Shred my ties and I'm not that wise
I'm not a grown up as such
若い内は好き勝手に生きていく
あまり後先考えない
人との関係に執着しない
それほど賢い人間でもない
僕はそこまで大人じゃない

But all the talk about the ring and the baby
Gets me every time
Am I big enough, strong enough to walk along the line?
Yeah, baby
だけど指輪や赤ん坊についての話題には
毎度引っ掛かりを感じる
真っ当な人生を生きていける程
僕は大人だろうか?
僕は強くなれただろうか?
そうだね ベイビー

Building a house so we can fall at the first brick
If the cement don't stick
But I've been told
That it only gets harder from there!
家を建ててみようか
セメントがくっつかなければ
最初の煉瓦で頓挫しちゃうね
だけどこう教わったよ
そこから大変になる一方だって

You say I'm always on the hustle
That I don't know just how good I get it
Then it's plenty of men out there with money and muscle
Look at these hips, baby, don't you forget them
Oh, but the curves will go, the money will spend
What we left within the end?
いつだってせかせか生きてる僕は
自分の成果すら知らない
一方で世の中には
筋骨隆々な金持ち男もいるけど
このおしりを見て
ベイビー 忘れちゃ困るわ
君はそう言うけど
くびれはその内なくなるし
金だっていつか底を尽きる
帳尻合わせに何を失った?

She's wanting half and she's taken her claim
I'm saying, 'who's that bitch with my second name? '
彼女は財産の半分を主張する
そして僕はこう言う羽目になる
「僕と同じ名字のあのアバズレは誰だ?」

Building a house so we can fall at the first brick
If the cement don't stick
But I've been told
That it only gets harder from there!
家を建ててみようか
セメントがくっつかなければ
最初の煉瓦で頓挫しちゃうね
だけどこう教わったよ
そこから大変になる一方だって

Yeah, baby, truth be told
I'm only trying to keep my head above the water
Responsibility, turn on monogamy,
I'm not a father, child
Are you a mother, are you?
Uh, my pride and joy
Yeah, you, you are my pride and joy!
そうだね ベイビー 正直に言うと
僕は溺れないようもがいてるだけ
責任が続く先は一夫一妻制度
僕は父親じゃない 子どもだよ
君は母親かい?そうなのかい?
誇りであり 喜び
そうだよ 君は僕の誇りであり 喜び

Building a house so we can fall at the first brick
If the cement don't stick
But I've been told
That it only gets harder from there!
家を建ててみようか
セメントがくっつかなければ
最初の煉瓦で頓挫しちゃうね
だけどこう教わったよ
そこから大変になる一方だって

【和訳】Paolo Nutini - Diana

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/9 修正済み

歌詞に個人名が登場するのは、デビューシングルのJenny, Don't Be Hasty以来。パオロは自身でも認めているように、個人的な出来事や感情を歌にすることがとても多いです。今回のアルバムは前2枚に比べるとその傾向が少し弱いかな?とも思うのですが、Dianaという人物が実在するかどうかは置いておいて、she loves me the way she only knowsという部分が物凄くリアルに感じられます。
******

Drowning
In you
Asking
Nothing
Aching
Do you believe
In passion
And romance
Needing to be within us
And around us
君に
溺れていく
何一つ
期待することなく
胸を痛めている
君は信じるかい?
情熱が
ロマンスが
僕らの中に入り込もうとしている
僕らを包み込もうとしている

Diana
She loves me
No innocence or compromise
Diana, she loves me
The only way she knows
ダイアナ
彼女は僕を愛している
清純さも 折衷案もない次元で
ダイアナ
彼女は僕を愛している
彼女の知る唯一の方法で

When your soul is in flight
You set your body free
And under your lightning glistens
In all its fantasy
魂が鼓舞すると
君はその身を解放し
その身体は君の稲妻の下で
幻想的な世界の中で
煌めきを放つ

There's a shiver of velvet tension
From an astralised dimension
Emanating beneath our liberty
While for some love is whips and chains
And perpetual parlour games
I stand for you - you open up to me
滑らかな緊張が 背筋を伝う
天体の次元から
僕らの自由の下に 滲み広がっていく
例えこの世の中に
残虐な愛があっても
永久に続く駆引きがあっても
僕は君を選ぶ
君は僕に心を開く

She said she wants the loneliness to go
But she won't give up for nothing
孤独を拭い去りたい
そう言った彼女は 見返りがなければ
何一つ手放そうとしない

Diana
She loves me
No innocence or compromise
Diana, she loves me
The only way she knows
ダイアナ
彼女は僕を愛している
清純さも 折衷案もない次元で
ダイアナ
彼女は僕を愛している
彼女の知る唯一の方法で

【和訳】Paolo Nutini - Fashion feat. Janell Monae

(アルバム"Caustic Love"より)

客演はFun.のWe Are Youngで有名になったJanell Monae。パオロの声とよく似合う歌い方で、お気に入りです。いくつかのレビューで「ちょっとボウイっぽい」と評されたこの曲。アルバムの中で一番ポップで、New Shoesにも似た雰囲気がある。最後の"majesty..." の言い方がとってもセクシー。
1枚目は内省的な内容が色濃く、2枚目は少し浮世離れし過ぎた、ご隠居さんの心情を書いたような内容の曲が目立ちましたが、今回のアルバムで初めて、パオロの価値観と現実世界との重なりが見えたような気がします。今までのパオロの超然としたような側面も魅力的でしたが、もっと低い所まで視点を下げたパオロもすごくモダンで素敵だと思います。それでいて決して媚びないというか、シーンを前線で引っ張っていくような、一歩も二歩も先を行って、けれど絶対に色褪せない音楽を作るパオロの才能を楽しむことが出来て、5年間期待しながら待った甲斐があったなと感じます。
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Flying on a big jet plane
Gonna make it in the land of milk and honey
When I called you said you're on your way
Gonna stake your claim
Make your money
大きな飛行機で空を飛び
芳醇な大地に着陸しよう
電話をかけたら 君は
そっちへ向かってる所だと言ったね
君の要求に応えよう
君のために金を用意しよう

I'm picturing you
Feel Manolos on your feet
Strutting cool down Carnaby Street
What a body
What a woman
君の姿を想像してみる
マノロを履いた脚で
カーナビー・ストリートを闊歩する
何という身体
何という女性

Putty in your hand
All your one night stands
You just
You gotta keep them coming
'Cause she's in fashion
She's chic
その手の平で転がされる
一晩限りの相手は数知れず
君はひたすら
どこまでも受け入れるのみ
だって彼女は キマってる
シックな彼女

She's the belle nouvelle on Boogie Street
She's in fashion
Le freak
She's the belle nouvelle on Boogie Street
And she's my queen
ブギー・ストリートに現れた
新顔の美人さん
彼女はキマってる
ラ・フリーク
ブギー・ストリートに現れた
ベル・ヌーヴェル
彼女は僕の女王様

There's more to life than sex appeal
But sometimes it takes an angel to remember
Oh and this lady she's the real deal
On the cover from December to December
人生には セックスアピール以上に
大切なものがあるけれど
時々 天使の助けなしでは
うっかり忘れてしまうことがある
この淑女は 彼女は大物
12月から12月まで表紙を独り占め

Though her eyes - reveal her vanity
She's got soul, she's got class - and originality
She's got style and a personality
And she wears it on her sleeve
'Cause she's in fashion
She's chic
彼女の目には 自惚れが宿っている
けれど彼女には情熱がある
持てる気品を 独自性を
開けっ広げに見せつける彼女は
彼女はキマってる
シックな彼女

She's a belle nouvelle on Boogie Street
She's in fashion
La freak
She's a belle nouvelle on Boogie Street
She's my queen, your majesty
ブギー・ストリートに現れた
新顔の美人さん
彼女はキマってる
ラ・フリーク
ブギー・ストリートに現れた
ベル・ヌーヴェル
君は僕の女王様
陛下…

【和訳】Paolo Nutini - Looking For Something

(アルバム"Caustic Love"より)

パオロが母親のリンダさんに宛てた歌。先月末に開かれたSunday Mailのギグでも、客席にいたリンダさんへの謝辞を贈ったそうです。
******

Now the dirt is washed away
And all alibi's are out
And the hand that used to heal me only curse me now
泥がすっかり洗い流された今
どんな言い訳も通用しない
かつて僕を癒した その手が
今では僕を呪う

The echoes of a woman so kind
Rain like waterfalls and ice-cream on my worried mind
とても優しい女性の声の木霊
滝とアイスクリームのような雨が
不安な心に降り注ぐ

I lay there in the puddle of myself
Fishing from a brand new wish from that bucket down the well
And in her colors I find my faith
Cause I remember every word that lady used to say
自分で拵えた水溜まりに浸かって
バケツを井戸の底に下ろして
真新しい願いという名の船から
釣糸を垂らす
彼女の本質に 信頼を捧げる
なぜなら あの人が言っていた言葉を
僕は一つ残らず覚えている

She said hearts can break themselves
Looking for something, leaving with nothing
But souls can save themselves
Learning to fly, sweet mother of mine!
Be a long way home without you
It's just a long way home without you
彼女は言った
心は独りでに壊れてしまうものよ
何かを探し求めて
何も残さず去っていく
けれど魂は独りでに救われるのよ
空へと舞い上がる内に
僕の素敵なお母さん
あなたなしの我が家は 遥か彼方
あなたがいなければ
帰路は長い道のりになるだろう

That's my mother, like no other
Made me human, made me brother
Hands would swell and they would blister for my sake and my sisters
The guardian of my karma, keep my feet on Terra firma
And then release me like a sigh into the sky!
それが僕の母親
二人といない存在
僕を人間にしてくれた人
僕を兄にしてくれた人
その両手は腫れ上がり
僕や僕の姉妹のために
傷だらけになる
カルマの守護者よ
固い大地に足を着かせて
そして僕を解き放ってくれ
ため息のように 空へと

She said that hearts can break themselves
Looking for something, leaving with nothing
But souls can save themselves
Learning to fly, sweet mother of mine!
彼女は言った
心は独りでに壊れてしまうものよ
何かを探し求めて
何も残さず去っていく
けれど魂は独りでに救われるのよ
空へと舞い上がる内に
僕の素敵なお母さん
あなたなしの我が家は 遥か彼方
あなたがいなければ
帰路は長い道のりになるだろう

It's hard to tell sometimes
うまく伝えられない…

Sister, listen hungry eyes
Can bite back you're hypnotized
Smiling faces in disguise
Can bite back you're hypnotized
妹よ よくお聞き
飢えた眼に歯向かわれたら
驚きのあまり 身動きできない
内に隠れた笑顔に歯向かわれたら
驚きのあまり 身動きできない

Keep going against the grain
And soon that's all, soon that's all you'll know
And let's get this straight
道を逸れ続ければ
その内 それが当たり前に思えてくる
話を整理しようか

Sometimes you'll rise, and there's time you'll fall
After all, you're just blood and bones
And you don't owe no one nothing
No, you don't owe no one
So don't live like one price is right
Cause there is some things in your life that you can't buy!
上り調子の時があれば
下り坂に出る時もあって
結局のところ 人間というものは
血と骨の塊に過ぎない
誰かに負い目を感じることはない
誰にも負い目を感じることはない
単一価格に満足するような生き方はするな
人生には金で買えないものがある

She said that hearts can break themselves
Looking for something, leaving with nothing
But souls can save themselves
Learning to fly, momma, how I love you!
彼女は言った
心は独りでに壊れてしまうものよ
何かを探し求めて
何も残さず去っていく
けれど魂は独りでに救われるのよ
空へと舞い上がる内に
僕の素敵なお母さん
あなたなしの我が家は 遥か彼方
あなたがいなければ
帰路は長い道のりになるだろう
ママ 愛してるよ

【和訳】Paolo Nutini - Cherry Blossom

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/11 修正済み

パオロのライヴ動画の中で一番好きなもののひとつ、Szigetフェス(ハンガリー)でのセット。



2011年後半から演奏していたので、休止に入る前のレコーディングの時点で既に出来上がってたと思う。
公式訳と解釈の異なる部分が多いので、お持ちの方は国内盤のブックレットと比較しながら読んでみてください。

*must be something in the water
直訳すると「水の中に特別なものが入っている」。公式訳では「水の中の何かに違いない」。全く間違いじゃないと思うけど、ちょっと固すぎる気がする。mustの前はthereだと仮定して「特別な水であるに違いない」と訳した。これならitだとしても伝わり易いかなと思う。

*part-time loving on a primitive scale
公式訳では「原始的なパートタイムの愛情」。primitive scaleはアナログの秤(竿秤とかバネ秤、キッチンスケール)と解釈。次のhook on a railは竿秤の横木と鈎と考えて、それらしい訳にした。公式訳は恐らくscaleを縮尺と解釈してる。

*Easy Street = イージー・ストリート
調べたらアメリカに実在する通りの名前だった。その後に続くto find my feet(自信をつける、要領を得る、新しい環境に慣れる)に続けたかったので、当初のまま「なだらかな道」と訳した。

*dog = 下品な人

*you should taste her majesty my little cherry blossom
公式訳では「女王陛下を味わうべき」となってるけど、多分これは女王陛下に対する呼び掛け(とはいえ本当に女王陛下に対して「食ってみろ!」と言ってるわけじゃなくて「女王陛下にも食べさせたいくらいだ」くらいの意味だと思う)なので、味わうべき対象物はmy little cherry blossomと解釈した。

*circumstantial
公式訳では「状況次第」となってるけど、これは誤訳だと思う。「(状況次第で取り外しできる=)付随的な」という意味から「オマケ」と解釈した。

*scattered cross a less predictable scape
公式訳では「バラバラの十字架、予測し難い光景」。scatteredがバラバラと訳されている理由がよく分からない…。crossは地図とかに印として打たれる十字記号と解釈。scapeも、言葉のお尻について「~の景色」という意味になるけど、単独でも景色の意味で使えるのかな?桜の花をイメージして茎芽と訳して、「発芽するだろうと予測している地点と、それとは関係無く生えてくる芽」と解釈した。
******

I've got this old crow on my shoulder
The evil idle is a curious faet
And even angels can get caught in the act
With their halos round their ankles
肩に停まる老烏
不道徳な空転は 奇妙な運命
足首に円光をぶら下げれば
天使だって現行犯で捕まるだろう

Must *be something in the water
Part-time loving on a primitive scale
Two glass mantras on a hook on a rail
Both trying to come together
特別な水であるに違いない
秤の目盛が刻む 定時制の恋
横木の鉤から垂れる
グラス二杯のマントラが
互いにひとつになろうとしている

You'll see me down on *Easy Street
Just trying to find my feet
Feels like I'm doing all the same old shit over a different beat
Let us go somewhere
Where all the dogs can't see alone and alive
なだらかな道の上で
歩き辛い思いをする羽目になる
毎度 違うビートに合わせて
幾度も同じ失敗を繰り返してる気分
どこかへ行こうよ
下劣な連中に見つからない場所へ
二人きりで 意気揚々と

Yeah *you should taste her majesty
My little cherry blossom
Just like the crow, you come and go
My little cherry blossom
My little cherry blossom
そうさ 味わってごらんよ 女王陛下
僕の愛しい 桜の花
まるで烏のように 自由気ままな君
僕の愛しい 桜の花

And now the rest seems *circumstantial
Scattered cross a less predictable scape
Scrambled softly they're all over your plate
Oh go and eat it all I dare you
今では他がみんな
単なるオマケとしか思えない
散りばめられた十字記号と
予測不可能な茎芽が
静かに混ぜ合わされ
君のお皿に広がっている
さあ 出来るものなら
残らず平らげてみせて

You'll see me down on Easy Street
Just trying to find my feet
Feels like I'm doing all the same old shit over a different beat
Let us go somewhere
Where all the dogs can't see alone and alive
なだらかな道の上で
歩き辛い思いをする羽目になる
毎度 違うビートに合わせて
幾度も同じ過ちを繰り返してる気分
どこかへ行こうよ
下劣な連中に見つからない場所へ
二人きりで 意気揚々と

Yeah you should taste her majesty
My little cherry blossom
Just like the crow, you come and go
My little cherry blossom
My little cherry blossom
そうさ 味わってごらんよ 女王陛下
僕の愛しい 桜の花
まるで烏のように 自由気ままな君
僕の愛しい 桜の花

She's alright now, she's all right now
And in one touch, I'll be your crutch
I'll be your man to lean on baby
And in one touch, I'll be your crutch
I'll be your man to lean on baby
彼女は花盛り
たった一度 触れてくれたら
僕が君の支柱になろう
頼れる男になるよ ベイビー

Yeah you should taste her majesty
My little cherry blossom
Just like a crow you come and go
My little cherry blossom
そうさ 味わってごらんよ 女王陛下
僕の愛しい 桜の花
まるで烏のように 自由気ままな君
僕の愛しい 桜の花

I'll be your man to lean on baby
I'll be your man to lean on baby
僕に身を任せておくれ
頼れる男になるよ

【和訳】Paolo Nutini - Someone Like You

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/11 修正済み

パオロのアルバムには必ず最後にこんな小編が入っていて、まるで映画のエンドクレジットを見ているような気分になります。前2枚と比べて空間的な拡がりを感じるアルバムですが、最後に小ぢんまりとした曲を聴けて心がほっこりします。
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Someone like you wasn't meant to be defined
Or confined or even met eye to eye
Just there to be explored and then all the while adored
Someone like you, someone like you
君のような人には
定義などつけられない
限界に縛られることも
目と目が合うこともない
そんな君は ただ人々に探し出され
輝きで人々を魅了する
そんな 君のような人

Someone like you, is so beautifully designed
From the hands, all the way to the mind
Just there to be explored, and then all the while adored
Someone like you, someone like you
君のような人は
美しく形作られている
両手から始まり どこもかしこも
思考までもが美しい
そんな君は ただ人々に探し出され
輝きで人々を魅了する
そんな 君のような人

20140403

【海外記事】Paolo Nutini on Caustic Love

The Listから。内容が面白かったので少しですが訳してみました。

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先月辺りから今日までのいかなる時点においてでもラジオをつけた経験のある方は、ペイズリー出身のポップの奇才パオロ・ヌティーニが新曲のScream (Funk My Life Up)を引っ提げ、5年間 ― 大いに人気を博したSunny Side Upの発売に続く高予算のツアー契約に敬意を表するのであれば、3年間― の沈黙から現役復帰を果たしたことにお気付きであろうと思われる。

5年間という歳月の間にはあらゆる物事が変わるし、それが20代最中における5年間なら尚更である。名声に対して常にアンビバレントな姿勢を取ってきたヌティーニは、その5年間を日常における些細な喜び ―散歩や木細工、ウィスキーといった類― を楽しみつつ、同時に100曲程の新曲の製作に費やし、その内の12曲が近日発売となる彼の第3作目のアルバムCaustic Loveに収録される次第となった。徐々に勢いを増す感情と説得力を備えたソウルフルな雰囲気を持つ新作では、成熟過程にある彼のシンガー兼シンガーソングライターとしての実力が発揮されている。

T in the Park及びRadio 1's Big Weekendへの注目の出演が既に決定している今、今年の夏の数ヵ月間は間違いなく至る所で彼の顔を拝むことになる。The Listは彼の生活が再び大忙しになる前に彼を捕まえ、旧きソウルの反映のサンプリングに成功した。

《道のこぶについて》
ここ2年の間に起きた物事の内、純真無垢だった頃の自分にとって全くの未知だったものというのは、自分が関わることになるとは思ってもみなかった家族内でのあれこれだったり、自分がすることになるとは思ってもみなかった会話だったりで、そういったハードルは出来れば自分の力で30歳までの生き方を決定して行きたいと努力してる18歳の若者にとっては想定外の、晴天の霹靂だった。

《単なる数字でしかない年齢について》
僕が今までに出会った40代、60代、70代の歳の人たちは書類上の年齢を偽ってたに違いない。僕の音楽もそんな感じかもしれないけど、僕の場合はロンドンに出てきた頃、クールなインディーバンドに所属した経験もないし、クールですかした若者とつるんで遊び歩いた経験もない。19歳の頃に一番仲が良かった人たちはみんな30代だった。彼らのハウスパーティーに行くと、みんな17、18の若者よりも派手に楽しんでた。一見自由に生きてるように見える連中よりも遥かに開放的な生き方をしてた。

《ミューズの気まぐれについて》
一度心を開いて創造的な心境になると、途中では止められない。何かを思い付いたとして、例えその創造的な衝動を無視したとしても、結局はそのせいでそろそろ寝ようと思う頃になっても全然眠れないんだ。それが携帯にボイスレコーダー機能がついてて良かったなって思う理由。

《宵っぱりであることについて》
朝の3時に思い付く物事は面白いものばかり。スウェーデンで演奏した時、みんながホテルに帰って小ぢんまり休んでた頃、僕はイアフォンをつけて街を散歩してみようかなと思ったんだ。携帯を見たり、道行く異性を品定めしたり、道端で叫んでる狂人を凝視したりする必要がない時、見上げればきれいな星空が広がってる。グラスゴーはそういうのに最適な場所で、パリも良い。ロンドンも、人がごった返してない時は良いよ。僕は完全に夜型人間だ。

20140320

【和訳】Paolo Nutini - Better Man

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/9 修正済み



これまで公開された新曲、どれも素晴らしい。アルバム版を聴くのが待ちきれない。
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She makes me smile
She thinks the way I think
That girl makes me wanna be better
僕を笑顔にしてくれる彼女
僕と同じ考え方をする彼女
より良い人間になりたい
そう思わせてくれる あの女の子

Took her down Bleecker Street
So she drank the way I drink
I kiss the sky to send the blue a letter
連れだって ブリーカー・ストリートへ
彼女は僕と同じように酒を飲んだ
空にキスして
悲しみに 手紙を送った

That girl makes me wanna be a better man
And should she see fit
Gonna treat her like a real man can
もっと良い男になりたい
そう思わせてくれる女の子
気に入ってもらえるように
一人前の男らしく 大切にしよう

She's fearless, she's free
She is a real life wire
And that girl
She's got me feeling so much better
勇敢な彼女
自由な彼女
本格的な活動家
そんな彼女が
彼女が 幸せな気持ちを教えてくれた

Oh you trade all the money in the world
Just to see this girl's smile
All the while, she'll make you feel so much better
この子の笑顔が見られるなら
世界中の金を注ぎ込んでもいい
その間にも絶えず
幸せな気分を与えてくれるだろう

That girl makes me wanna be a better man
And should she see fit
Gonna treat her like a real man can
もっと良い男になりたい
そう思わせてくれる女の子
気に入ってもらえるように
一人前の男らしく 大切にしよう

Come on in my arms
You make me feel alright
You make me feel alright
You know I might get eager
I might lose my cool
Feel like I'm in detention
In the office at the school
さあ 僕の腕にお入り
心を満たしてくれる君
心を満たしてくれる君
がっついてしまうかもしれない
冷静さを欠いてしまうかもしれない
学校の自習室で 居残りしてる気分

And you'll either love me
Or you'll hate me
But I can see you've got no time
For the in between
But the reflection in your eyes
Gonna look so much better
I said that girl makes me wanna be a better man
君は僕を愛するか
そうでなければ憎むかで
けれど 君には
どっちつかずになる暇はなさそう
けれど 君の眼差しには
幸せが宿っている
より良い人間になりたい
そう思わせてくれる あの女の子

That girl makes me wanna be a better man
Yeah sure she sees she fits
Gonna treat her like a real man can
もっと良い男になりたい
そう思わせてくれる女の子
自分の価値を知っている女の子
そんな彼女を
一人前の男らしく 大切にしよう

【和訳】The Jungle Book - I Wanna Be Like You

(映画「ジャングルブック」より)

パオロのカバーが凄い。当時二十歳。



Now I'm the king of the swingers
Oh, the jungle VIP
I've reached the top and had to stop
And that's what's botherin' me
I wanna be a man, mancub
And stroll right into town
And be just like the other men
I'm tired of monkeyin' around!
俺はスウィングの王様
ジャングルのVIP
頂点に辿り着いたら もう先には進めない
それが俺の悩み
俺は人間になりたいんだ 坊主
街に遊びに行って
人間と同じように楽しみたい
猿真似なんて もう飽き飽きだ!

Oh, oobee doo
I wanna be like you
I wanna walk like you
Talk like you, too
You'll see it's true
An ape like me
Can learn to be human too
君みたいになりたいのさ
君みたいに歩きたい
君みたいに話したい
ほら 俺は本気だぜ
俺みたいな猿でも
人間になれるのさ

Now don't try to kid me, mancub
I made a deal with you
What I desire is man's red fire
To make my dream come true
Now give me the secret, mancub
おいおい からかうなよ 小僧
取引したじゃないか
俺の望みは人間の赤い炎
それさえあれば願いが叶う
さあ 秘密を教えろよ 小僧

Come on, clue me what to do
Give me the power of man's red fire
So I can be like you
いいだろ ちょっとだけでも教えろよ
人間の赤い炎の力をおくれ
そうすりゃ君みたいになれる

You!
I wanna be like you
I wanna talk like you
Walk like you, too
You'll see it's true
Someone like me
Can learn to be
Like someone like me
Can learn to be
Like someone like you
Can learn to be
Like someone like me
君みたいになりたいのさ
君みたいに歩きたい
君みたいに話したい
ほら 俺は本気だぜ
俺みたいな奴だって
人間になれるのさ
俺みたいな奴だって
君みたいになれるのさ
俺みたいな奴だって

20140302

【和訳】Paolo Nutini - Iron Sky

(アルバム"Caustic Love"より)

4月発売のアルバムから先行シングル第二弾。公開されたのはライブ版のみ。やっぱりパオロはライブの人だな~♥と、惚れ惚れしました。音源がどんな風になってるのかすごく楽しみ。



アデルが大絶賛ということでパオロを知らない人にも聴いてもらえたかもしれない!嬉しい!しかしアデルってめっちゃ大御所っぽいよな…。何ならパオロと年齢逆くらいに思える。

パオロにしては本当に珍しい、初めてと言っていいくらいメッセージ性の強い歌詞で、びっくり。やっぱり前回よりもポップな仕上がり。でもThese Streetsとはまた違う感じ。

サンプリングされてるスピーチはチャップリンの「独裁者」より、ラシトシーンの演説の一部です。和訳は色んな所に出ていますが、映画の字幕をそのまま載せました。高校1年の倫理の授業で初めてこの映画を見ました。内容はあまり覚えていなかったのに、このスピーチは今も強烈に覚えています。
******

We are proud individuals
Living for the city
But the flames
Couldn’t go much higher
僕らは自らの 街への尽力を
誰もが 個々に 自負している
けれど炎は
もう勢いを増さないだろう

We find God and religions
To bait us with salvation
But no one, no nobody
Can give you the power
神が 信仰が
救済という餌をぶら下げて
僕らを誘う
けれど誰も… 誰一人
力を与えてはくれない

To rise
Over love
Over hate
Through this iron sky that’s fast becoming our mind
Over fear and into freedom
立ち上がる力
愛を越え
憎しみを越え
雲の早い鉄色の空を抜け
僕らの思考を完成する
恐れを越え 自由の境地へ

Oh, that’s life
That’s dripping down the walls
Of a dream that cannot breathe
In this harsh reality
Mass confusion spoon fed to the blind
Serves now to define our cold society
そう それが人生
この無慈悲な現実の中で
息を詰まらせている夢の壁を
伝い流れ落ちるもの
混乱の塊
目の見えぬ者に差し出された匙が
冷たい社会の問題点を提示する

From which we’ll rise
Over love
Over hate
Through this iron sky that’s fast becoming our mind
Over fear and into freedom
そんな場所から 立ち上がるんだ
愛を越え
憎しみを越え
雲の早い鉄色の空を抜け
僕らの思考を完成する
恐れを越え 自由の境地へ

You’ve just got to hold on
You’ve just got to hold on
耐え抜かなければならない
耐え抜かなければならない

“To those who can hear me, I say - do not despair. The misery that is now upon us is but the passing of greed - the bitterness of men who fear the way of human progress. The hate of men will pass, and dictators die, and the power they took from the people will return to the people. And so long as men die, liberty will never perish. ..... Don’t give yourselves to these unnatural men - machine men with machine minds and machine hearts! You are not machines! You are not cattle! ….. You are men! You, the people, have the power to make this life free and beautiful, to make this life a wonderful adventure. ….. let us use that power - let us all unite.”
私の声が聞こえる人達に言う
「絶望してはいけない」
私たちに覆いかぶさっている不幸は
単に過ぎ去る欲であり
人間の進歩を恐れる者の嫌悪なのだ
憎しみは消え去り
独裁者たちは死に絶え
人々から奪いとられた権力は
人々のもとに返されるだろう
決して人間が永遠には生きることがないように
自由も滅びることもない
…そんな自然に反する者たち
機械のマインド
機械の心を持った機械人間たちに
身を託してはいけない
君たちは機械じゃない
君たちは家畜じゃない
君たちは人間だ
…君たち 人々は人生を自由に
美しいものに
この人生を素晴らしい冒険にする力を持っているんだ
だから 民主国家の名のもとに
その力を使おうではないか
皆でひとつになろう

And we’ll rise
Over love
Over hate
Through this iron sky that’s fast becoming our mind
Over fear and into freedom
Into freedom
立ち上がるんだ
愛を越え
憎しみを越え
雲の早い鉄色の空を抜け
僕らの思考を完成する
恐れを越え 自由の境地へ
自由な世界へ

From which we’ll rise
Over love
Over hate
Through this iron sky that’s fast becoming our mind
Over fear and into freedom
Freedom, freedom
そんな場所から 立ち上がるんだ
愛を越え
憎しみを越え
雲の早い鉄色の空を抜け
僕らの思考を完成する
恐れを越え 自由の境地へ
自由な…

Oh, rain on me
Rain on me
Rain on me
雨を浴びて…

20140131

【和訳】Paolo Nutini - Scream (Funk My Life Up)

(アルバム"Caustic Love"より)

※5/11 修正済み

Sunny Side Upから5年ぶりの新作は4月発売。待てない!
PVが公開されました。パオロ、かっこいい!!!!!!レザーのイメージがなかったけど、よく似合ってる。

劇中、リムジンの中での台詞。
"We might not be in Hollywood, but we IS Hollywood, right here, right now. That's what I'm tryin' to tell this guy.
「俺たちはハリウッドにいるんじゃなくて、俺たちがハリウッドなんだ。今ここにいる俺たちこそが。こいつにそう言ってるんだよ」"



2012年辺りに一度スタジオ入りしてたので新作出すのかと思っていたら、その後全く続報がなく心配でした。作業中に問題があって解散するバンドも珍しくないのですが、パオロはちゃんと帰ってきました。待ってて良かったです。

冒頭の電子音にびっくり。曲調はソウルファンクで2ndに近いけど、仕上がりは1stに近いポップな感じ。

BBC Radio1でのスタジオライブ。日本でライブ観れるとしたら夏フェスだけだと思う。
単独来日公演決まりました!5月16日の金曜日に渋谷Duoにて!わたしは行きます~!!
来日キャンセルになってしまいましたね…。本当に残念。パオロの生歌を聴ける日は来るのでしょうか?それとも、グラストンベリーに出向くしか術はないのか!?


*to sex up = 魅力を増す
*to spin the hot wax
直訳すると「熱い蝋を振り回す」。DJが熱演してフロアを盛り上げること。
******

How was I to know you'd just come along?
And funk my life up
思ってもみない出来事だった
君が現れるなんて
人生を脅かされるなんて

Lips like Debbie's singing sexed up strawberry songs
Just funk my life up
まるで 苺の歌を魅力的に歌う
デビーのそれのような唇が
僕の人生を脅かす

Never heard it coming, thought here's just another woman
With a shotgun in her hand
Funk my life up
こんな事になるなんて 聞いてないよ
ほらまただ
片手に銃を握りしめた女の子が来た
そんな風に思ってたのに
人生を脅かされるなんて

She's the bass, she's the beat, she's the rhythm, she's the band
Just funk my life up
彼女はベース
彼女はビート
彼女はリズム
彼女はバンド
僕の人生を脅かす

And the girls, so fine
Makes you wanna scream hallelujah
素敵な女の子に囲まれて
思わず叫びたくなるよ
ハレルヤ!

Sly hands, *spinning wax like silk
Beats are dripping on me uh like spider milk
いたずらな手つきで
絹のように興奮を撒き散らし
蜘蛛の糸のように ビートが降り注ぐ

And I never not got the warning when I woke up this morning
With my sunshine on a drip
朝陽の点滴を受けながら
今朝 目を覚ました時には
警告なんて聞こえなかった

She's my rock, she's my bud, she's tequila, she's the trip
彼女は僕のロック
彼女は僕の相棒
彼女はテキーラ
彼女は幻覚

And the girls, so fine
Makes you wanna scream hallelujah
素敵な女の子に囲まれて
思わず叫びたくなるよ
ハレルヤ!

How can I refuse?
I'm not fit to choose
Just funk my life up
拒めるはずがない
自分で選ぶ勇気はないから
さあ 僕の人生を脅かして

The only way I win is the way I lose
Just funk my life up
勝つ術があるとしたら
それは負けること
さあ 僕の人生を脅かして

And I never got the script, I unzipped
Got a little bit wet up there in my brain
筋書きなんて持ってなかった
ジッパーを開いたら
脳みそが少し濡れちゃった

She's your church, she's your sin, she's atomic
She's a, oh she's the rain
Yeah the girls, so fine
You wanna scream
彼女は教会
彼女は罪
彼女は原子
彼女は… 彼女は雨
そう あの子は 最高の女の子
思わず叫びたくなるくらい

She gets me silly, she's like a trick on me
Hell, I don't even know her name but yet she sticks to me
And in her climax she would scream at me
Yeah, she sticks to me
彼女のせいで 僕はバカみたい
まるで魔法にかけられたみたい
名前も知らない女の子なのに
どうしても振り払えない
きっとクライマックスが来たら
僕に向かって大声で叫んでくれるよ
彼女を振り払えない

She gets me funny, she doesn't want none of my money
So I pour it over her like gasoline
Light a match and then I'm back in my teens
Me and super girl smoking my green
Me and super girl smoking my green
彼女といると陽気になれる
彼女は僕の財産なんて望んでない
だから彼女に注ぎ込むのさ
まるでガソリンみたいに
マッチを擦れば10代の頃に逆戻り
マリファナをふかす 僕とスーパーガール
マリファナをふかす 僕とスーパーガール

Un-lord, reload, Ice pack, Schwing
Sweet thing, nose ring, jet pack, sing
Roundhouse, knockout, last round
ああ 弾を外して 弾を込めて
氷嚢 シュウィング
可愛い人 鼻輪
ジェットパック 歌って
振りかぶって一発 ノックアウト
最終ラウンド

And the girls so fine makes you wanna scream hallelujah
hallelujah
Yeah, the girls, so fine you wanna scream
素敵な女の子に囲まれて
思わず叫びたくなるよ
ハレルヤ
素敵な女の子に囲まれて
思わず叫びたくなる

20131111

【和訳】Paolo Nutini - Candy

(アルバム"Sunny Side Up"より)





I was parched outside in the poring rain
Trying to make myself a sail
Then I float to you my darling
With the evening on my tail
Although not the most honest means of travel
It gets me there nonetheless
I’m a heartless man at worst baby
And I’m a helpless man at best
降りしきる雨の中で干からびた僕は
帆になりきろうと考えた
そうすれば君の元へ漂い着くだろう
夕暮れを後ろ引き連れて
そんなつもりはなくても
結局は行き着く場所に着いてしまう
僕は最悪でも心無い男
最高でも救いようの無い男

Darling I’ll bathe your skin
I’ll even wash your clothes
So give me some candy before I go
Darling I’ll kiss your eyes
And lay you down on your rag
So give me some candy after my hug
ダーリン、君をお風呂に入れてあげるよ
服だって洗ってあげる
だからキャンディをちょうだい
僕が出て行く前に
ダーリン、君のまぶたにキスをする
君を絨毯に寝かせて
だからキャンディをちょうだい
抱きしめてあげるから

I’m often false explaining
But to her it plays out all the same
And although I’m left defeated
It gets held against my name
I know you’ve got plenty to offer baby
But I guess I’ve taken quite enough
And if I’m some stains on your bed sheet
You’re my diamond in the rough
僕は説明ベタな男だけど
彼女にとっては、どう言っても同じに聞こえる
酷い目に合うのが僕でも
恨まれるのは僕の名前
君にはまだまだ言いたいことがあるだろうね
でももう十分だよ
君にとっての僕がシーツの染みのひとつでも
僕にとって君は雑草の中に光るダイアモンド

Darling I’ll bathe your skin
I’ll even wash your clothes
So give me some candy before I go
Darling I’ll kiss your eyes
And lay you down on your rag
So give me some candy after my hug
ダーリン、君をお風呂に入れてあげるよ
服だって洗ってあげる
だからキャンディをちょうだい
僕が出て行く前に
ダーリン、君のまぶたにキスをする
君を絨毯に寝かせて
だからキャンディをちょうだい
抱きしめてあげるから

And I’ll be there waiting for you
You know I’ll be there waiting for you
僕はいつまでも君も待っているよ