20140919

【和訳】Sting - Englishman In New York

(アルバム"... Nothing Like The Sun"より)



I don't drink coffee I take tea my dear
I like my toast done on one side
And you can hear it in my accent when I talk
I'm an Englishman in New York
コーヒーは飲まないんだ
紅茶を頼むよ
トーストは片焼きが良い
喋りを聞けば 訛りで分かるだろう
僕はニューヨークに暮らすイギリス人

See me walking down Fifth Avenue
A walking cane here at my side
I take it everywhere I walk
I'm an Englishman in New York
五番街を歩く僕をごらん
傍らに杖を携えている
散歩には欠かせない相棒なんだ
僕はニューヨークに暮らすイギリス人

I'm an alien I'm a legal alien
I'm an Englishman in New York
I'm an alien I'm a legal alien
I'm an Englishman in New York
僕は異邦人
合法な滞在者
ニューヨークに暮らすイギリス人

If, "Manners make man" as someone said
Then he's the hero of the day
It takes a man to suffer ignorance and smile
Be yourself no matter what they say
「所作で為人が分かる」
いつか聞いた 誰かの言葉が本当なら
彼は今日という日の英雄だ
無知に耐え 笑顔で応える
それは一人前の男が成せる業
誰に何を言われても
自分らしさを忘れるな

I'm an alien I'm a legal alien
I'm an Englishman in New York
I'm an alien I'm a legal alien
I'm an Englishman in New York
僕は異邦人
合法な在留者
ニューヨークに暮らすイギリス人

Modesty, propriety can lead to notoriety
You could end up as the only one
Gentleness, sobriety are rare in this society
At night a candle's brighter than the sun
謙虚さや礼儀正しさが
悪評を呼んだとしても
唯一無二の人間として死ねる
優しさや真面目さは
この社会では稀なもの
夜 蝋燭の火は 太陽より明るく煌めく

Takes more than combat gear to make a man
Takes more than a license for a gun
Confront your enemies, avoid them when you can
A gentleman will walk but never run
一人前の男になるには
武装するだけでは足りない
銃のライセンスだけでは足りない
敵に果敢に立ち向かうこと
可能な限り 関わり合わないこと
紳士とは歩く者のことであって
走る者のことではない

If, "Manners maketh man" as someone said
Then he's the hero of the day
It takes a man to suffer ignorance and smile
Be yourself no matter what they say
「所作で為人が分かる」
いつか聞いた 誰かの言葉が本当なら
彼は今日という日の英雄だ
無知に耐え 笑顔で応える
それは一人前の男が成せる業
誰に何を言われても
自分らしさを忘れるな

I'm an alien I'm a legal alien
I'm an Englishman in New York
I'm an alien I'm a legal alien
I'm an Englishman in New York
僕は異邦人
合法な在留者
ニューヨークに暮らすイギリス人
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5 件のコメント:

  1. いつもご対応いただき本当にありがとうございます。

    ここに出てくる男性は、知性と礼節さを持ち合わせている本当に素敵な男性ですよね。
    初めてこの曲をラジオで聴いてから数十年間、自身が目指したい理想の男性像でありますが、歯痒い事に一向になれる気配がありません...
    それも自分らしさだから気にしないですかね... 
    (>_< )イヤッ( >_<)イヤッ  違いますね(笑)

    以前ご対応いただいた"ビリー・ジョエル"とはまた違う意味で、表現する難しさがスティングはありますよね。 文からは十分にニュアンスは伝わるけど、具体的な表現に置換えてみると、あれっ? なんか違うぞ???みたいな。
    ”A gentleman will walk but never run”のところなんかは、仮に「紳士とは常に冷静沈着であること」だとまったく色気も味気ないですからね。
    小学校の国語の先生だった経歴があるにせよ、言葉選びにすごいセンスがある歌手の1人だと思います。

    また素晴らしい訳を是非お願いします!

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    1. 返信が遅くなり、申し訳ありません。

      今まで出会った人たちの中でわたしが特に魅力的だと感じた人たちは、それぞれの美学や方針を持っていました。理想像があるというだけでも、充分強みになるのではないかなと思いますよ。

      この曲の主人公がイギリス人らしさ(紳士らしさ)を軸に生きているのは、アメリカもニューヨークという、異国であり多文化の混在する街に暮らす中で、自分らしさというものを失いたくないからなのかな、と思いました。

      スティングが国語教師だったとは知りませんでした!作詞のセンスには裏打ちがあったんですね。
      わたしも同じところが引っ掛かりました。(結局直訳になってしまいました…)それからその前文の"It takes a man~"の件も。

      これからのポップス/ロック界隈から、ビリー・ジョエルやスティングと並ぶような歌詞を書くアーティストは出てくるのでしょうか?特にこの頃のポップスには奥行や行間を備えた歌詞が少ないのが残念です。

      こちらこそよろしくお願い致します。

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  2. この曲をリアルタイムで聞いたときは、特にどういう興味もありませんでした。歌詞の意味さえわからなかったし。この年になって、歌詞を見て、和訳も見て、「こんな深い意味だったんだ」と感動してしまいました。海外の曲って、例えばマイケル・ジャクソンのように、意外と下らない内容だったり、レディガガのように、宗教色の濃い内容だったりする、イメージがありましたが・・・

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    1. コメントをありがとうございました。
      返信が遅れてしまい、申し訳ありません。

      普段は音として聞きなれた曲の歌詞に意外な意味が込められていると知った時には、とても不思議な感じがしますよね。
      悲しい曲だと思っていたら、すごくハッピーな曲だったり。能天気な音かと思えば、すごく深いことを歌っていたり。

      マイケルの歌詞は意外とシンプルなんですよね。でもあのビートや歌い方に乗せて聞くと、胸にずしりと落ちるものを感じることもあります。歌詞が人の心に伝わる時に大切な要素は、言葉だけでも音だけでもなく、いろいろな要素の組み合わせなんだなあと思います。面白いですよね。

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  3. こんにちは。ネット上の訳詞は(?)と思うことが多いのですが、zoeさんの訳詞は素晴らしくよくできていますね!!こんなにハイ・クオリティの和訳は初めてだと思います。ところでビデオクリップに出てくる老婦人、この人こそ、"Englishman in New York"その方なのです。こちらのサイトに詳しいです:http://d.hatena.ne.jp/yoshiepen/20110826/1314328517 この方(Quentin Crisp)は、英国人で初めて自らゲイであることをカミングアウトし、ゲイ&レスビアンのアイコン的存在になっているそうです。

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